9月に読みたい本 #6
野本裕之さん/『ヒニスム』
多くの人に知ってもらいたいという希望を込めて紹介したいのが、この雑誌です。
なんと言ってもサブタイトルがいい。
Living locally. Thinking globally
およそ写真で構成されていて、テキスト量はうんと少ないけど、だからと言って情報量が少ないわけじゃありません。写真から感じ取れることがたくさんあるんですよ。
なんていうのかな、普通にしていたら気づけない“気付き”がそこかしこに発見できる。言葉でうまく説明できないものが詰め込まれています。
この本のアートディレクターは、副田高行さんという方で、同業者でありながら私のアイドル的存在です。紙、サイズ、重量感、どれをとっても素晴らしい。
世の中にはこんなきれいな雑誌もあることを知ってください。
TONAO TIMESのデザインを一手に引き受けてくれているのが野本さん。かわいい(照れ…)と評判のロゴも、野本さんがつくってくれました。彼もまた読書好きなので、1冊に絞るのは大変だと言っておられました。
長く雑誌制作をやってきて思うのは、本の将来です。印刷物が情報メディアの花形だった時代は去り、今後の本はどうあるべきかを考えると、ひとつの手法として、プロダクトとしての魅力を強く打ち出すことではないかと思うんですね。紙の質や手触り、大きさや重さなど、物として触れたときの感触がより大事になる。もちろん内容も重要だけど。
『ヒニスム』は、プロダクトとしても素敵でした。こういう雑誌つくりたいな、と思わせてくれました。
