僕と君と引力
ペルーの山中に隕石が落ちたらしいじゃないですか。
直径30メートル、深さ6メートルの穴が地表にぽっかり。
その現場、見てみたいなあ。
詳しいことはよくわかりませんが、
たまたま近くを通りかかった小さな星の残骸を、
地球の引力が引き寄せちゃうこともあるみたいですね。
それで痛い思いをしてんだから、
地球ってヤツも46億年かけて懲りないヤツです。
って、自分のことを話してるみたいだ。
いいことも悪いことも、結局は自分が発生させている
引力のせいだと思うんですね。
等しく無差別に手繰り寄せたものたちが衝突して化学反応が起きて、
その刺激が感情を生み出してゆく。
地表に当たって大きな穴を開ける隕石もあれば、
海の真ん中に落ちて海中深く沈む隕石もあり、
まったくの制御不能な状態のなかで、
その偶然性に傷ついたり癒されたりするわけです。
こむずかしい話をする気はないんです。
ただ、行方不明だったライターがいきなり見つかったり、
音信不通だった人と街中ですれ違うような出来事がまとめて起こって、
それって隕石みたいだよなあと、そう思っただけなんです。
どちらの引力が強くてそうなるのかは測定不能だけど、
そうして僕らは見えない力に無自覚なまま、
投網を投げるようにして偶然をつかまえているくせに、
「何が起こるかわからない」と口にしながら今日を生きてるんでしょう。
