まだ見ぬ大輪へ
「カメラが回ったら上手にしゃべれないよ」とかおっしゃりつつ、
団塊の世代ど真ん中の、
僕の年齢からしたら親戚のおじさんくらいの人が、
嬉々として自転車づくりについて語ってくれたのです。
昨日30日、『車輪倶楽部』のロケがあって、
郊外の小さな工房へおじゃましました。
年の瀬ぎりぎりにやって来る僕らのために、
ペットボトルのお茶を用意していてくれたんですね。
なんてことのない行為だとは思うんです。
でも、わざわざコンビニに立ち寄って、コーラでも水でもなく
人数分すべて同じお茶を選び、コップも出さずボトルのまんま
「飲んでくださいよ」と言ってくれた
その無愛想な振る舞いが、なぜかうれしかった。
今年最後だから、何か気の利いたことを書こうと思って、
けれど結局、最後という節目であえて何かを言うとしたら、
僕は今年も人のつながりに救われてきたんだなあという、
派手さもなくしみじみとした実感しか思い浮かびませんでした。
うれしいことも悲しいことも痛むこともよろこぶことも、
時間をかけられることも時間を疎かにしちゃうもことも、
大好きなのも大っ嫌いなのも、全部、人なんです。
人との出会いが種まきだとして、そこからどんな芽を出せるか、
どう育てられるか、どんな花を咲かせられるか、
来年もまた、そんなことをずっと考えていくんだろうなと思います。
幾多の育成不良に悩みつつ、お日様に向って咲く大輪を期待しながら。
今年もありがとうでした。来年も、救い救われ、よろしくどうぞ。
