眼鏡とDNA

衰え、という言い方では気が滅入るので、変化ということにします。
視力がねぇ。老眼ってのは、水晶体の弾性が落ちて近くのものに
焦点を合わせにくくなることで、正確には老視と呼ぶそうですが、
やはり老いという字には衰退の匂いがまとわりついてるわけです。

僕はずっと目がよかったので、これまでの人生で眼鏡とは
縁がなかったんですね。言うまでもなくコンタクトレンズも未体験。
つまり、いわゆる目の悪い人の苦労をまったく知らずに生きてきた。
老眼という言葉はもちろん知っていたけれど、まさかねぇ、
というのが現在の心境です。

眼鏡をかけると、人相というか印象が大きく変わりますよね。
僕の場合、父親と同じ顔になります。自分でも驚くほど似ちゃう。
30代半ばのある朝、起きぬけに鏡を見た瞬間に、
「あ、オヤジの顔だ」とびっくりしたことがあったけど、
もし眼鏡をかけるようになったら事あるごとに
そう思うようになるのかな。

それが今後の人生にどう影響するのかはわかりません。
ただ、いい歳こいてから、「オレは紛れもなく父親の倅だ」と
自覚する機会が増えるんでしょう。
どんな眼鏡を選ぶかという楽しみもあるにはあるけど、
いずれにせよ父親と同じ顔になるのは避けられそうにない。
それは不満というより、戸惑い、あるいはあきらめですね。

DNAの遺伝情報は加齢によって明らかになる。
どうもそういうことみたいです。


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