170/懐かしいって...

『となりのトトロ』、やってましたね。テレビ放送は13回目だそうです。
映画の公開は24年前の1988年だから、本当はもうすっかり懐かしい
作品のはずなのに、なんだか毎度新鮮な気分で見てしまいますわ。

僕がこの先品でもっとも印象深いのは、ソバガラ枕の音です。
あれって、カシャッと鳴るのよね。それをちゃんと再現している点で、
僕は宮崎 駿監督に尊敬の念を抱きました。それから、蚊帳。
時代背景の描き方に説得力があるよね。神経細やか、というかね

とは言え、僕の世代でもソバガラ枕や蚊帳を知らない人はいます。
僕にしても日常的に使っていたわけではなく、蚊帳に至っては
夏休みに田舎のおばあちゃん家に遊びに行ったときだけ見たものでした。

ふと思うのですが、24年前に子供だった人が大人になり子供を持ち、
親子で『トトロ』を見たとき、仮に子供が「あの枕、何で音がするの?」と
奇特な質問をしても、たぶん答えに窮するんじゃないでしょうか。
「テンピュールは鳴らないよなあ」とかさ。

枕から音がしなくても蚊帳が登場しなくても、きっと物語の本質は揺るぎません。
ただ、作品を豊かにするさまざまな周辺情報は時間とともに意味を
なさなくなっていくだけでしょう。そうして懐かしさは時代とともに変わっていく。
当然のことです。

他方、最近はケーブルテレビなどで古いアニメを放送しているので、
いまの子供も昔の作品をよく知っているそうです。
懐かしさって稀少な感覚になっていくんだろうか? 
「懐かしいなんて言葉、最近はご老人しか使いませんね」とか言われたりして。
んなこたぁ、ないか。


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雨に降られると、いまは九州のことを思います。