わかり合うって...

プロ野球もレギュラーシーズンがほぼ終わりかけ、チームの順位も確定すると、
話題は個人のタイトル争いにフォーカスされる。
そういうタイミングで時折見かけるのが、タイトル獲得優位選手の試合不出場。
特に打率など、打てなかった場合に数字が下がる記録では
そういう措置が取られるようです。

とは言え選手が「ヤバいので出ません」と試合を放棄することはたぶんできないので、
そこは監督の采配なのでしょう。でも、お客さんはそれ、うれしいか? 
最後まで力の限り戦ってタイトルを取ったほうが誇らしくないか? 

僕もそう思う。けれど、プロ野球選手だった解説者は、おしなべて異なる見解を
示したんですね。「タイトルは取れるときに取っておかないと」
だから監督の、時に恩情とも言われる采配には理解を示すと、そうおっしゃるわけです。

立場による見方の違いなんだろうなあと思いました。そういう見方の差異は
どこにでもありますよね。政治家と国民。医者と患者。編集者と読者......。
それぞれに立場があり、それぞれにしがらみがあり、
それらを理由にした言い分もある。

できることとできないこと。許されることと許されないこと。
そこには明確な線引きがあるのかもしれない。ただ、どんな行動を起こすにせよ、
できるだけ相手の立場を想像し理解することで、
言い訳の量は減らせるかもしれない。

だから、勝負の記憶を優先させたい僕らファンは、来年達成できる約束などない
記録を大事にしたい選手の気持ちを想像しなくちゃいけないのです。
わかり合うって、手間がかかるんだね。