長い修学旅行

長崎ツアー、最後の訪問地は市内の平和公園。空をめがけて掲げた右手と、
平和を祈るため水平に伸ばした左手が特徴的な平和記念像が置かれた、あの公園です。
僕が訪れたのは2回目でした。最初は高校の修学旅行。
ガキらしい威勢を張った連中も、その後に連れて行かれた長崎原爆資料館で
言葉を失ったことをよく覚えています。

だけど、今回で初めて知ることもありました。
平和公園になる前のこの場所は、刑務所だったんです。
原爆が投下される直前まで、職員、官舎住居者、そして受刑者や被告人など
134名が留まっていましたが、爆心地が至近だったこともあり建物もろとも消滅。
その土台だけが残りました。

地面から10センチ程度かな。表面はデコボコだけど、その直線的な配置は
建築物の名残を示してはいるものの、何かの手違いのようでした。
その違和感にしばし集中していたら、これはもしや......と。
そばにあった案内板を見たら、事実が記されたわけです。

それほどの遺構なのに、高校生の僕は気づけなかった。ちょっとショックでした。
あるいは、17歳で始まった修学旅行はまだ続いていたのかもしれないなあと、
そんなふうにも思いました。やれやれ、長い課外学習だ。

時を経て同じ場所を訪ねるというのはいいですね。
知ったつもりが全然知ってないことに気づかされたり、
同じものを見るにしても以前とは違う感受性が働いたり。

昨日の午後も大勢の学生が集い、先生に注意されながら記念写真を撮っていました。
制服の彼らを眺めながら、また来られたらいいよね、
なんて先輩風を吹かすようなことを言いそうになったりしてね。