祝成人式

「昔は16歳にもなれば元服をしたもんだ」と、昭和生まれの自分だってしたことない
くせに、不出来な僕に向かってよく父親が言っていました。
江戸時代あたりからは前髪を剃って月代、要するに丁髷にする大人になるための
通過儀礼が元服。女性の場合はお歯黒にしたり眉毛を抜いて引眉にしたそうな。

さて現代の成人式は、終戦から2年目に埼玉県の蕨町で行われた「青年祭」を
模しているんですってね。敗戦の荒廃した社会であっても、次代を担う若者に
夢と希望を持ってもらいたい。そう願った大人たちがこの祭りを企画し、
やがて国民の行事になった。荒廃した社会かあ。

今年、というか今日、成人式を迎える若者の多く(一部のニュースでは9割)が
将来に不安を感じていると聞きました。成人式を迎えた当時の僕もそれなりに
不安を抱えていたけれど、現代の20歳とは質が違うでしょうね。
今の彼らの不安は具体的でリアルなんだろうな。そういう意味においては、
質は異なれど現代社会も荒廃していると言っていいかもしれない。
そして、その責任は今の大人たちにある。
確かにね、みんな先が見えない不安に恐れを抱き、ビクビクした感じになってる。

だけど、昨日の全国女子駅伝を見て思いました。優勝した神奈川の最終ランナー、
吉川美香選手。オリンピックにも出たエリートランナーだけど、苦痛に顔をゆがめて
必死に走っていたんですよね。その表情は、その背中を追う者には見えない。
そういう大人も、そういう社会もある。全体をながめれば黒雲に視界を遮られる
かもしれないけれど、その下で頑張ってる人は少なくないと思うなあ。
僕もそんな人を何人も知っているし、僕自身もそうでありたいと願っている。

よいもの、よいところを見つける努力も必要です。なんてことを若者に助言する振りして
成人式から30年後の自分を励ますように言い聞かせてもいるのですよ。

オオフチさんの『NYほかけ舟』更新!!