福知山、腹の座った故郷

前日夜半の雨がすっかり上がり、昨日の福知山は快晴。
今回の取材はチームを変えつつ展開しているので、もし雨が降ったら
間違いなく僕のせいにされただろうな。
この街でもっとも感じ入ったことは、洪水との戦いでした。
下柳という辻に治水記念館があります。3階建ての呉服屋さんを改修したものですが、
昭和28年の台風で川が氾濫し、7.8メートルもの浸水被害に遭ったそうです。
軽々と2階まで水に浸かったとか。
この施設の裏手に、過去の浸水の高さを記した縦長表示板が置いてありました。
記録上の過去最大水位は明治40年の8.48メートル。
わずか2年前の2013年の大水害でも8.3メートルに達したんですって。
似たような表示板は氾濫元の由良川近くにもあって、
こんなこと言っちゃいけないんだけど、一種のケガ自慢のように見えてしまうのです。
というのは、少なくとも明智光秀がこの土地を平定した時代から
ずっと浸水に悩まされてきたわけじゃないですか。
なのに福知山の人々がここを離れない何かしらの理由があって、
「あのときは大変だったねぇ」みたいな逞しさが自然と鍛えられてきたんじゃないかと、
そんなふうに思えるのです。
でも、他所に移ればいいなんて考えるのはそれこそ余所者の勝手ですね。
自分の故郷以外に行くところなんてないんでしょう。
広い視野はで見れば、僕らはおよそ日本以外に逃げ込める場所はない。
もっと拡大すれば地球以外に逃げ場ない、ということになる。
自然を受け入れるってそういうことなのかもしれません。
福知山は相当にタフな街です。
おだやかな時間の流れ方に腹の座り方を感じました。