仕込み

例によって中目黒の安穏 戊で、ランチ後の仕込みを見学しました。
あれはなかなか見応えがありますね。
普通にご飯を食べに行くと素材まんまを目にする機会は少ないでしょ。
当たり前だろうけど仕込みでは素材の下ごしらえから始まるので、
素材が変化していく様が楽しめます。楽しめますって、本当に外野の感想だな。
まぁ、おいしそうなんですよ。ニンジンがソテーされているフライパンを
じっと眺めていたら、料理長のマサルさんが一切れ差し出してくれました。
台所に張り付く子供だね。その炒めたニンジンは次にミキサーにかけられました。
でもってまたマサルさんがスプーンで一口分。
炒めただけだと甘みが勝っていたのに、出汁を混ぜたペーストになると
ニンジン本来の苦味が浮き出てくる。
「おもしろいでしょ」とマサルさんは言ったけれど、僕にしたらマジックです。
仕込みという言葉には様々な意味がありますが、練習ではないと思います。
知恵や発想、経験。そういうものがギュッと詰まった経験値ではないでしょうか。
たとえば「親方に仕込まれる」といった場合は、
親方が親方になるまでに得たものすべてを教えてもらうということになります。
そこでは目を疑うようなマジックが展開するかもしれません。
だからきっと大変にありがたいものです。
上手に仕込んでもらった素材は感謝の念があふれるはずです。
美味しい料理というのは、素材が感謝を示した結果なのかな。
人に教わるのは苦手なくせに、誰かに仕込まれたいと思ったりします。
何を? う~ん、それが問題だ。