真面目なサンタさんへ

いきなり人相が変るという事態に当人は相当焦った模様ですが、
腫れはだいぶ引いてきました。
サンタさんはとても真面目な方のようで、金の斧的スパイスなどふりかけず、
いつも通りの顔を贈ってくれるみたいです。
2日に渡った顔面トラブルの最中にも外出しなければならない用事はあったのですが、
心は「家から出たくない」と訴えました。
それでも出なくちゃならないのでどうしたかというと、隠す方策を考えたのです。
1日目の夜はキャップを目深に被り、2日目はサングラスをかける、という具合でした。
街ですれ違う人は、元から僕など知らないのだから、
どんな顔をしていたって気にも留めないはずです。
出先で会う僕をよく知っている人には説明が可能だから、
いちいち隠す必要などありません。
でも、見せたくないという心理が働くんですね。
そしてまた移動中も、気づけばうつむいていました。
普段は空や周囲など眺めるため下を向いて歩くことなどないのに。
そこで思いました。僕はこの顔が時期に元通りになるとわかっているけれど、
時期が来てもそのままだったらどういう気持ちでいなければならないのかと。
表現に語弊はあるでしょうが、これは新鮮な感覚でした。
自分以外の人の心持ちをわずかでも理解するきっかけになったというか。
僕の元に来てくれた今年のサンタさんはやはり真面目に、
貴重な贈り物を届けてくれたようです。