身勝手な自然好き ~カワセミ・ラプソディ2016~

その件については2014年12月31日付で書いていました。池の公園のカワセミ。
あの小さくもヒスイのように美しい鳥が、僕のランニングコースの途中に現れたんです。
山深い澄んだ渓流にしかいないと思っていた野生を
目の当たりにしてたいそう驚き、そしてよろこんだのでした。
今年の冬も会えるかと期待していたんだけど、どうも無理みたいです。
というのは、昨年末からカワセミが姿を見せる付近で工事が始まったから。
赤い太鼓橋の改修だそうな。おかげで小さな入り江から水が引かれ、
カワセミが捕食する小魚もいなくなってしまった。残念ね。
そこであれこれ考えた。橋の改修とカワセミ、どっちが大事か。
希少さで言えばカワセミに軍配でしょう。池に居ついてほしい。
短い橋を立ち入り禁止にしたってたぶんそれほど問題にならないと思うし。
対して太鼓橋を優先してみると、カワセミが現れるのはどうやら冬だけで、
1年を通じれば橋があったほうが何かと便利かもしれない。
それに、誰が決めたか知らないけど、わざわざ古式豊かな朱の太鼓橋にしたのだから。
ふむ。などと賢いふりして様々な角度から検証してみても、
いずれにせよ人間の都合だけで考えていることに違いはありません。
カワセミがいる→自然が豊か→その場所が好きになる。まぁ身勝手な話です。
そもそもカワセミにしたら、自分を自然の象徴にされてもかなわないだろうし、
自然自体を壊しといて今さら何を、と小さなクチバシの中で嘆いているかもしれません。
本当にすまぬ。それでももう一度会いたいと思いながら、池の畔を走るのでした。