雪の朝

15分程度じゃあの騒ぎに対抗できないんですね。あとでテレビのニュースを見たら、
いつもより1時間早く家を出たのに遅刻したという方もいました。
雪の朝。この文字面にはロマンチックが漂いますが、駅の様相はパニック寸前でした。
都会の交通機関は雪に弱いとさんざん言われてきた。
でも、鍛える気は一向にないみたいです。
電車は来ない。来ても満員で乗れない。やっと乗れたと思っても、
途中駅で降りる人に押されてホームに踏み入れたら、電車のドアの彼方まで流される。
あの圧力はどこから生まれるんだろう。
あるいは、いまだ電車に不慣れな僕にはうかがい知れないサインが交わされて、
ラグビーのスクラムのようなフォーメーションが実施されるのかもしれない。
みんな無言で一定方向に力をかけているから、その存在を本気で信じました。
なんか怖かったです。さすがに死を意識しないまでも、
どこに流されるかわからない不安にドキドキしました。
みんなもそれを我慢しているはずだろうけど、この恐怖に打ち勝ってまで
電車に乗らなければならないほどみんなの使命は重いものなんでしょうか。
ふむ、軽くはないね。僕だって約束の時間に間に合いたいともがいたわけだし。
やはり僕ら日本人は生真面目なのか。
はたまた生真面目な全体のムードに乗っかったほうが安心できる性質なのか。
早起きしたにも関わらず、約束の時間に到達できない公算が高まったところで、
僕の仕事は途中の駅で流れました。
先方には申し訳なかったし、ここまで来たのにという無念さもあったけれど、
空いている下りに乗ることが許されてホッとしました。