畑違い

僕が手を出さない本のジャンルはビジネス関連です。働いてお金を得ることを
ビジネスと呼ぶわけですけど、このカタカナ言葉や、あるいはジャンルには、
会社という組織の経営が前提にあり、それを健全に全うするため
一個人がすべき戦術や戦略の匂いが立ち込めています。
となると、確実に畑違いって感じでしょ。そもそも方法に関しては体験ありきで、
敗などしてから指南的知識を得たいタイプですからね。
その類の本にはよく「失敗しない」というような枕が添えられていますが、
んなの無理だろって鼻で笑っちゃいますし。
そんな中、ある人が読んでいるので手に取ったのが『経営者になるためのノート
著者は、ユニクロでおなじみの柳井 正さん。
内容は、文字通り良き経営者になるための柳井さん流方法論です。
なにしろ世界でもっとも影響力のある100人に選ばれるような偉大な人ですから、
柳井さんのようになりたいと本気で考えている方には必読の一冊でしょう。
僕にはそこまでの切実さがないので、かなり気楽に読み始めたんですが、さすがです。
ぐんと響く一節がありました。
『経営とは危機感に基づいてやるべき。不安に基づいてやってはいけない』
それって難しいですよ。何かの危機に見舞われたら誰だって不安になるじゃないですか。
その不安を解消するために人はあれこれ方策を講じるじゃないんですか。
でも柳井さんは、それはダメだとおっしゃる。
ということは、危機に陥る前に常日頃から危機感を抱いておくべきだと、
そういう意味が込められているんじゃないかと思うのです。
柳井さんが言う危機感は飢餓感に近いものかもしれません。
というような僕なりの解釈や発想を許してくれる自由度がこの本にはありました。
何でも読んでみるべきだな、読んでから考えるべきだなと、
体験ありきを標榜する僕はそう感じた次第です。
柳井さん、ごめんなさい。そして、ありがとうございます。