置いてきぼりの世界

昼間にクルマを運転しながらFMを聞いていたら、
先日亡くなったギタリストの松原正樹さんの話になりました。
決して詳しく知っている方ではありません。でも、80年代あたり、
つまり僕ら世代がもっともよく音楽を聞いた時代の日本の音楽で、
松原さんのギターはあちこちで響いていたのです。関わった楽曲が1万超だそうな。
手がドラえもんみたいに真ん丸でかわいらしかったそうです。
ギタリストと言えば細くて長い指を想像するけど、
太くて短くても器用に動かせる人は多いのです。それは少なからず僕の希望になります。
本質的な才能は別の話ですが。
そうして鬼籍に入ってしまう方について思うのは、その人の技術や知識や経験は
丸ごと一切彼の岸に行ってしまうということです。
当然と言えば当然ですけど、何かこう食い止める術はないのかと思ったりして、
思ったところでどうなるものでもないことが残念でなりません。
松原さんが亡くなったのは2月8日でした。
はっとなり、記憶を探ったら司馬遼太郎さんの命日も今月の12日でした。
司馬さんのときも、すべてそちらにお持ちになられるんですね、と思いました。
司馬さんには昭和という時代を教えてほしかったです。
だからやっぱり心のどこかでは、僕らが生きているこの世というのは、
亡くなった人に置いてきぼりにされた世界のように感じなくもないんですよね。
特に悲観的になるでもなく。

仕込み万歳』きんぴらごぼう編第3話アップ! 一気呵成に炒めます。