お疲れ、ダイちゃん

本人は書いていいと言ったけれど、まぁ名前は伏せましょう。
友人と呼ばせてもらっていいはずの、10年来のレーシングドライバーです。
彼は、先週末に僕が行った鈴鹿サーキットのメインイベントレースで
華々しい結果を残しました。予選が振るわなかった土曜日は本気でしょげてたけど、
本番ではバッチリいいところを見せてくれました。
そんな彼とばったり再会したのです。帰宅ギリギリとなった日曜の夜の私鉄で。
数時間前の彼は大勢の観客の前で表彰台に立ち、歓喜の拍手を浴びていたのです。
そんなヒーローがその日のうちに帰宅するとは思わないですよ。
しかも疲れ切った表情でドア際に立ってることを予感できたならその道で稼ぐべき。
「やっぱり2位じゃダメ。優勝しないと疲労に意味がないもん」
翌日に特別な用事がないのに家路を急いだのは、たぶん居残りたくなかったんだね。
「新幹線の駅からタクシーを使ってもよかったんだけど、自分を戒めなきゃ」
健気でしょ。蒸し暑い中で半日も神経をすり減らす運転をしたのにね。
こんな姿、鈴鹿サーキットを訪れたファンは知らないんだろうなあ。
友人としては見せたくない気持ちも働くけどね。
いやもう、プロの隠された顔を知って感動です。
きっとお互いだろうけど、でもさ、かなりボロボロだったよ、ダイちゃん。