火の制御を覚えた生物として

薪ストーブの温かさが心に沁みた、という話です。撮影でおじゃましたログハウス
(ちなみにBESSというメーカーです)にそれは備わっていて、
太い煙突や専用スペースの設置が必要なので、単純な暖房機というよりは
家の構造物としての存在感がバリバリですけど、燃えている火がそこにあるというのは
恐怖感より安心感が勝るものなんですね。そんな不思議な感覚を覚える点でも
僕には非日常的ですが、薪ストーブが日常的な家庭はあるわけです。うらやまし。
薪ストーブにデメリットがあるとすれば、薪の調達です。
よく乾燥した状態のいい薪を毎冬手配するには、それ相応の努力や工夫が
欠かせないはずですが、輻射熱で家中を温めてくる豊かさを知ってしまったら、
もはやエアコンなどには戻れないでしょうね。
どんなに寒い日でも、きっと帰りたくなる家になるだろうし。
引っ越しして1カ月余り。現在も適切な解決策を見出せていないが暖房問題。
今度の部屋は、これまで使っていたガスファンヒーター用のガスソケットがない。
もちろん石油ストーブも不可。火の使用を徹底的に遠ざけるみたいです。
借家なのでやむを得ない契約条項だと理解はしても、
エアコンで部屋を暖める具合が今はまだ馴染めません。
何というか、電子レンジでチンする感じなんですよね。湯気が出るほど温めることは
できても、芯に火が入っていないような味気無さが切ない。
だから、自分でこさえて多少不味くとも、火にかけた料理のほうが妙に落ち着く。
気は心、なんだろうけど。
地球史上、火の制御を覚えた生物として、生れて初めて火のない部屋で冬を迎える僕。
越冬できるだろうか......。