当たり前っちゃあ当たり前の奇跡

すでに夜となった午後6時過ぎの岡山駅でぼぉっとしながら考えたのは、
今日もまた新幹線は定刻通りに運航できているんだなあ、でした。
そんなの当たり前じゃん、という話かもしれません。
ダイヤを公表し、それに合わせて人々は移動するのだから、
定刻運航してくれないと何かと困るわけです。
でも、ですよ。その当たり前を平然と成し遂げるには、たとえば怠りなく
レールの保守をする作業員や、運航を管理している管制室の担当者や、
鉄道に詳しくないからそれくらいしか思いつかないけど、とにかく僕が立っていた
岡山駅のホームからでは見えない、大勢の人々の連携があるはずです。
それから、そう、新幹線を走らせる電気が滞りなく伝わっているのだって、
目で架線を追ったところで出会えない人々の手抜かりなき仕事の結果です。
岡山まで行ったのは、例によってある会社を取材するお仕事でした。
この世の振動を抑える技術を事業の柱にしています。
振動の技術って何なのよ、という話ですね。僕も詳しくわからないけれど、
たとえば部屋のエアコンの作動時に風の音しかしないのは、
モーターの振動音を抑制する防振装置が組み込まれているからだそうです。
テクノロジーの進化は振動との戦いを避けて通れない、とか。
そんな感じで僕らがまったく気づかないところ、当たり前だと思っている部分に、
その振動対策は生かされているらしい。
この世界は、名もなき人々がつくりだす当たり前で回っている。
当たり前って、奇跡のように素晴らしい現象だなあ。