不定形な幸福

大きな組織から抜け出し、自分がやりたかったことで独立する。
そんな決断をした人によく会います。個人で働く身としては後者に肩入れしがち。
けれど世間一般の声は、心配やあるいは多少の揶揄を込めて、
「そんなことしてもったいない」となります。それそうだろうと思わなくはない。
独立って、そう決断した瞬間から小さなボートで大海に漕ぎ出すのと同じだから、
常に「明日は海上に浮いていられるか?」という不安と向き合わなければなりません。
だから周囲は心配になる。それで大丈夫なのかと。
大げさに聞こえるかもしれませんが、それは要するに幸福の在り方の問題です。
とは言え、幸福って定義しにくいんですよね。おおむね不幸は定形を持つけれど、
幸福は価値観そのもの。つまり不定形。人によって形も重さも違う。
なので、自分なりの形で人の幸福を量ることはできません。
そう考えると、組織の中だろうと外だろうと関係ないですね。
そしてもし自分の幸福を証明する手段があるとすれば、
またしても大仰な物言いになりますが、社会に貢献すること。
平たく言えば誰かを幸福にすることじゃないでしょうか。
それが実感できたとき、独立は成功したと言えるのかもしれません。
直接的な手応えを感じたいんだろうね、独立する人は。
それを得ることがそれぞれの幸福を育てるんだろうなあ。
まったく抽象的ですみません。なんせ不定形な感覚の話ですから。