不易流行

「いつも同じ」という言葉にはポジティブとネガティブの両方の意味合いがあります。
「またいつもと同じなの? 他にはないの?」とセリフを膨らませると
ズボラで野暮ったい印象になりますよね。
「あの人はいつも同じなところがいい」となると、いつも同じものはおそらくとても
ステキで、安定感を漂わせているように感じます。
前者は流行に無頓着な人。後者は流行に流されない人。そういう分類でもオッケー。
流行とは全般的に受け入られる風潮や趣向。新しい変化とも言えます。
対義語は不易。いつまでも変らぬ本質的なものを指します。
相対する言葉ですが、おもしろいことに不易流行という四字熟語があるんです。
この言葉には、見方の問題が示唆されているように思います。
たとえば僕のオンボロな愛車は、言うまでもなく僕が好きで手に入れたものですが、
当初は一般的な知名度がなく、他の人には興味を示されませんでした。
それが20年の間でそこそこ有名になると、「あれはいいねぇ」と言われたり、
経年変化を「シブいねぇ」と褒められたりします。
これは、個人の不易が周囲の流行になる例かもしれません。
しかし、褒められて悪い気はしないけれど、僕としては一向に不易が大事ですけどね。
ワケのわからんことをグダグダつぶやいておりますが、
不易になりそうな革のバッグと出会ってしまったのです。
こういうのがあったらいいなと思い続けてきた形なんですね。
革だから耐久性は高いだろうし、「いつも同じ」の類として愛せる気がする。
ちょっと値が張るけれど長く使うなら安いもんだ。
いやむしろ出会わなければよかったのか等々、
あれこれ自問自答が始まっている時点で不易流行が始まっているのでしょう。
買うな、これ。