卒業生諸君へ

ダメージ加工でしたっけ? 要するに穴の開いたジーパン系。
クラッシュジーンズとも言うらしい。僕はあれ、どうも苦手です。
理由その1.古びた感じを表現するためのインスタントな手法が
ちょっと姑息ではないかと。長く大事に使っているうちに生地が傷んだり、
穴が開いたりするならOK。それは年輪や皺と呼ぶべき
オリジナルでナチュラルなエイジングだから。
そしてまた、傷や穴には持ち手との物語も紡がれているはずだから。
理由その2.こちらのほうが意味合いとしては大きいのですが、
穴開きジーンズはすでに卒業したものだから。
20代の僕は若さに見合った貧乏を謳歌しており、滅多に買えないジーパンは
本当に穴が開くまではいていたのです。オートバイで転ぶ
と簡単に穴が開いたし。それこそ正真正銘のクラッシュジーンズ! 
って、威張れる話じゃありませんが。
職業柄もありましたが、そんなボロボロの格好でも許されたのは20代まで。
そこから1日でも早く抜け出したかった。
そして何とか卒業できたから、もう戻りたくない。
そんな主張をするヤツがオシャレな人種に属さないことはよくわかってます。
感性はそれぞれだから、ダメージ加工が似合う方ならどうぞ、です。
でも身勝手ながら、いい大人が穴開きジーパンだと、
オシャレは他にもあるだろと思います。決して口にはしませんが。
我が人生、自ら卒業を決めたものはいくつかあり、その別れが今日の自分を
苦しめたとしても決して戻らない。
卒業とはそういう覚悟を含んでいるものだから。
OB代表として、卒業生諸君にそう述べます。

石澤さんの『勝手にブランディング』久々の更新! 素敵なお知らせです。