4月2日生まれのイノウエ君

中学生になって陸上部を選ぶ時点からして運動神経に自信があるんだろうと
思うわけです。物心ついたときから走るのが速いんだろって。
それも妬みの源泉だったのでしょう。
4月2日生まれのイノウエ君。クラスで出席番号1番だった男子。
リレーで必ずアンカーに選ばれるヤツ。
出席番号の決め方が、誕生日順だったか五十音順だったか、そこは忘れました。
けれどいずれにせよ、9月生まれのタムラ君はおよそいつも真ん中。
特に目立たず、鳴かず飛ばず。
生まれつきの持ち物で1番になれることなどなかった。
じゃ学業や運動で頑張って1番になればいいじゃないかと、
そういうご意見もございましょう。
しかし、オネストな正論は簡単に人の心を傷つけたりします。
でも、なぜ出席番号1番に憧れたんだろ。そこはいまだに謎なんですよね。
1番の気持ちをイノウエ君に聞いたこともなかったな。
もし僕らのクラスに4月2日生まれのアンドウ君がいたら
イノウエ君は2番になっただろうし、あるいは1番に慣れていたであろう
アンドウ君も、アキヤマ君が現れたら悔しがったのだろうか。
う~む。よくわからなくなってきた。出席番号の意味も今となっては不明だ。
要するに、生まれつきはどうしようもないということか。
何て些末な結論だろう。やれやれ。
4月2日生まれのイノウエ君は今どうしているだろう。
あ、お誕生日おめでとう。