ただ一度も勝つ気を持たなかった

宮里優作プロ、優勝しました! うれしかったな。
最後の局面では同じスコアの選手が彼を含み3人いて、優作くんのスコアに
変動がなければよりタフなプレーオフへ。ミスをすれば3位タイに降格。
入れれば優勝なんですが、本人ですらラインが読めなかったという
あのパッティング、普通は入らないってば。
彼にとって4度目の勝利ですが、優勝するときはほぼ必ずと言っていいほど
神懸りのプレーを見せます。選手会長を務めるにふさわしい品行方正さを
持ちながら、時にクレイジーなシーンを披露する。
どんどんわからない人になっていきますね。
ただ、後出しジャンケンみたいになるけれど、奇跡的なパッティングは別にして
今回は何があっても優勝するという不思議な確信がありました。
それはゴルフの動作より、歩き方や立ち方といった振る舞いから感じられました。
そういうのって、ここがこうだからと上手く説明できるものじゃないんですが。
試合後の会話もまた印象的というか奇妙でした。
過去の戦績を見ても明らかに分が悪い今回のコースに対して、
優作くんは自省と謙虚を貫いたそうです。意訳すれば、4日間のプレー中、
ただ一度も勝つ気を持たなかったのが勝因ということになります。
最後のパッティングにしても、入れるつもりではなく、カップを中心に
半径50cmの円内で止まってくれたら良しとして打ったそうな。
そんな勝ち方があるんだなあ。だからきっと優勝を呼び込んだ1打は、
自らの欲を抑え込んだ末のごほうびなのでしょう。
禁欲を通せたこと自体が神懸りだったのかもしれないな。
予定や予測を越える現場に立ち会えて本当によかった。

オオフチさんの『NYほかけ舟』更新。彼の地は最近寒暖差が激しいそうな。