若返りと同時にそのすべてを放棄するなんて

会社によっては5月末まで新人研修を行っているところがあるようです。
○○世代だの●●系だのと隔絶感たっぷりの呼び方はいくつもあれど、
初々しい人たちをながめていると、つい昔の自分を思い出しますよね。
それでも、およそ20代前半の彼らの年代に戻りたいかとたずねられたら、
僕は即答でNOを宣告します。そこからここまでどれだけ大変だったか。
あの面倒臭さをもう一度味わうのは懲り懲り。
経験は何にも代え難い人生の宝です。しかし今となって光を放つのは、
楽しいことやうれしいことより、苦しいことや辛いことなんですよね。
それらが相応の時間を要して宝に熟成する事実を僕らは知っている。
若返りと同時にそのすべてを放棄するなんてやっぱり嫌です。
だからこそ大人は、経験の浅い若者に向かってあ~でもなくこ~でもなく
未来予想図を語りたがるのだけど、語られたほうは「ふ~ん」ですよね。
どんなにリアルに描かれても、体験し得ないことは画餅に過ぎないから。
食べてもいないものに美味しいも不味いもない。
となると先達は、自分たちがそうされたように、
どんなに心配でも放っておくしかないのでしょう。
そっと毒をよけておくのがせめてもの優しかなあ。
なんて、新人研修しなくていい人生を選んだ僕は気楽に生きております。
それでも何とか回るのさと諭しても、たぶん若者には響かないだろうけど。