最良のパートナー

牛肉に昆布を重ねて寝かせていたので、おやっと思って聞いたのです。
料理に関してたずねるのは、『仕込み万歳』のマサルさん以外におりません。
「肉にはイノシン酸。昆布にはグルタミン酸という旨味成分がそれぞれあるので
合わせるとさらに旨味が引き出されるんです」ほう、なるほど。
おや? イノシン酸とグルタミン酸って他でも聞いたことがあるような。
「カツオ昆布出汁と同じですよ。カツオにはイノシン酸。昆布はグルタミン酸。
その組み合わせといっしょ。カツオ出汁だけでも昆布出汁だけでも物足りない。
それを組み合わせた人が偉い! 
だから和食の出汁はスゴいんだという人がいるけれど、
洋食もグルタミン酸を含むセロリやタマネギと肉を組み合わせた出汁を
昔から使ってんですよね。どうすると美味しくなるかは
長い年月をかけて世界中の人が研究してきたわけですよ」
ちなみに旨味の相乗効果が発見されたのはかなり最近の1960年だそうです。
マサルさんの話通り、科学的な検証以前から人々は
自らの感覚で実証してきたってことですね。
「ただ、肉に関しては塩を振るだけで最高に美味いと譲らない人がいるけれど、
できればグルタミン酸で旨味を引き出したパターンも試してほしいなあ」
最良のパートナーは必ずどこかにいる。そういう話でよいのでしょうか。違うか? 
それにしても昆布といっしょに寝かせていた赤身の肉は美味そうだったな。
声をかけないままだとこうして後悔するってことなのでしょうか。

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