「今できること」

一度聞いてほしいラジオ番組があります。
J-WAVEの『WITH』。放送時間は毎週金曜日の26時30分~27時。
つまり土曜日の午前2時半から午前3時。相当に深い時間帯ですが、
今はアプリなどを使えばオンタイムでなくても聞くことができますね。
僕がこの番組を知ったのは、毎週金曜のアイスホッケー帰りのクルマの中。
MCを担当しているのは武藤将胤(むとうまさたね)さん。
30歳の彼は、3年前に発症したALS(筋萎縮性側索硬化症)の患者です。
この病気のこと、それとなく知っていました。
あらゆる筋肉の動きが低下し、最終的には呼吸筋すら動かなくなる。
現時点で完治できる有効な手立てのない難病です。
日本には約8300人の患者がいるそうです。
そんな人がラジオ番組を担当していることに驚きました。
ダイバーシティと言えばそうなのだろうし、ましてや病気やケガを
抱えている人がメディアに出ちゃいけないルールなどない。
けれど、正直なところ、僕は戸惑ってしまったのです。
その根源にあったのは、病気に対する恐怖です。
武藤さんは番組の中でよく「病気は人を選ばない」と言います。
だからこそ、なんですね。
いつ自分がそうなるか、むしろ健康が常態となっている我が身だからこそ、
できれば病気のことは見て見ぬふりしたい。
なので偶然聞いた最初はとにかく、2回目以降は聞きたくないと思ったのです。
でも、なぜかほぼ毎週聞き続けてきました。
武藤さんは、番組を通して「今できること」を訴えかけています。
誰にとっても平等に訪れる今を考える。胸を打たれます。
少し心配だったのは、5月から2か月半に及んだホッケー休止期間中の
武藤さんの体調でした。取り越し苦労でした。
以前にくらべればいくらかしゃべり難そうだけど、彼は実にタフです。
元からの性格なのかもしれないけれど、
ちょっと青臭い語り口がまぶしく感じられるんだ。
よかったら、ぜひ。