帰り道

母親の家に向かう帰り道。高速道路を降りて最初に右折して入る

国道をそのまま進めば、おそらく距離的には最短のはずです。

けれど国道と呼ぶわりに片側1車線の細い道なので、日中は混むことを

知っている僕は、すぐに裏道にハンドルを切ります。

そこで待っているのはさらに細い路地。

しかも一度走っただけじゃまず確実に覚えられない迷路のようなルート。

グーグルマップで検索したって、そんな道は案内できないはず。

ふふん。すべては、僕が子供の頃に自転車で開拓したものです。

あそこにバレー部のキャプテンだった友達の家があり、

その先にちょっと好きだった女の子の家があり、ってな具合。

あの頃の仲間はもう住んでいないだろうなあ。

畑はほとんど住宅になり、当時とはすっかり景色が変ったけれど、

道のつくりだけは同じ。

あれから何十年が経ったそんなルートをクルマで走ると、

大人になった自分がタイムリープしたような、

とても不思議な気分になります。毎回そうです。

それを味わいたくて、何度もハンドルを切らなければならない

路地に入り込みたくなるのかもしれません。