「ここだけの話」

インタビューではよく「ここだけの話」や「伏せてほしい」が飛び出します。
それらに共通しているのは、それを書いてしまうと特定の団体、
というより個人に迷惑や被害が及ぶだけでなく、
語った自分も窮地に陥るということです。
ただし、方向性は大きく二つに分けられます。
様々な事情を知っていることを自慢する場合と、
それを話さないと伝えるべき件の事情が説明できない場合。
前者は、正直なところどうでもいいです。
書けない話をいくら聞いたところで原稿の肥やしにすらならないし、
ましてや僕自身が事情通になりたいわけでもないから。
後者も聞いたところで書けないもどかしさを覚えつつ、
対話における真摯な態度が感じられます。
それはその人の芯を文字に表す上で重要な肥料になります。
肥やしだの肥料だのとたとえ方がナニですけど、僕は偏った人間なので、
どうしたって後者に好意を抱きます。原稿を書く熱量も違ってくるでしょう。
前者に対してその差を感じさせないのがプロってもんですけどね。
いずれにせよ「ここだけの話」って、聞いていて気持ちいい類じゃない。
いいから喋らないでくれって心の中で叫ぶくらいに。