指先がそっと頬に触れるような

さあ、テレビドラマの話をしよう。この秋も例によって見まくってます。
が、録画に再生が追いつかず溜まっていく一方。ああ。
そんな中で気になっているのがNHKの『この声を君に』
ある意味では地味目な物語だけど、キャストが素晴らしい。
特に主演の竹野内豊さんがね、いいんですよ。
妻と子供に逃げられる、冴えず偏屈な数学教師という役。
そんなキャラクターを表現するため、サイズが大きめのジャケットを
羽織って野暮ったく見せていますが、そこは元がイイ男ですからね。
決してだらしない中年男には映らないわけです。
でも、竹野内さんの実年齢はさておき、やはりそこそこ枯れてこないと
こういう役のリアリティが出ません。
役者稼業は、生身の自分を切り売りするようなところがあるのでしょう。
となれば、あらゆる現実を受け入れながら、いわゆる上手な歳の取り方を
心掛けなきゃいけない。世間一般の枯れ方は別次元の方法に留意しながら。
大変ですね。もうね、自分ならどうかとか比較する気も起きないほどです。
まぁ、自分も枯れてきたと思うのは、そうした役者たちの奥深い演技と
練られた物語をことさら好むようになった点です。
ぐわっと思いのまま抱き寄せるより、指先がそっと頬に触れるような、感じ。
それから同じドラマに出ている柴田恭兵さんが好きです。
渋くてお茶目でカッコいい。さすがは元『あぶない刑事』だなあってね。

オオフチさんの『NYほかけ舟』更新。気持ちの良い1日の享受について