人間とクマの間に立ち

これだけ寒くなったし、もう出てこないだろうと思っていたら、昨日も花巻の小学校にクマが入ったというニュースがありました。その前だと、秋田市のスーパー侵入事件。こちらは捕獲後に駆除されました。
ふむ、駆除。この言葉を聞くと、映画『シン・ウルトラマン』に登場したザラブを思い出します。劇中で外星人と呼ばれた宇宙人のザラブは、人類同士を争わせて自滅に追い込むことを仕事と称して地球にやってくるんですね。勝手極まりない行為ですが、彼は自分の職務遂行にこんな説明をします。
「ホモ・サピエンスが自分たちの都合で害虫と判断した生物種を虐殺するのと同じ事案」
このセリフ、なかなかショックでした。「同じ事案」であれば、地球の人々はザラブによって絶滅させられても仕方ないのか、と思ったくらいに。
そしてまた『シン・ウルトラマン』では、何かと人類が狙われます。ウルトラマンと同じ星から来たゾーフィも、裁定者の名のもと、あれこれ難癖をつけてホモ・サピエンスを太陽系ごと葬り去ろうとする。その理由も恐ろしい。
「光の星が確認している知的生命体は130億近く存在する。その中の一つが消えたところで、宇宙は何も変わらない」
そういう理屈もあるのでしょう。けれどしかし、成熟しきっていないとは言え希望があると、人類を守るためにウルトラマンが戦ってくれるわけです。そこで思うんですね。叶うはずがない夢想だけど、人間とクマの間に立ち、どちらも傷つけない第三者たるウルトラマンがいてくれたらいいのにと。
やっぱり、駆除されてしまうクマが気の毒です。だから殺すなと大声をあげるのも、繰り返す被害を恐れる地元の人たちの心情を無視するものだと思うんですね。実際に家の近所でクマが出たら、気軽に外出などできなくなるだろうし。
野生動物との境界線を曖昧にしたのは人間の手違いだとしても、だからこそ何か良い手立てはないものかと、クマのニュースに触れるたび、そして『シン・ウルトラマン』を観るたびに考えてしまいます。

甚だしく季節外れだけど、ワラビやゼンマイみたいだなあと思って。

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