先入観を持たないこと。または棄てること。これは取材に臨む際の、いわゆる心構えのひとつです。実を言えば、僕がインタビューでお会いする方はほぼ初対面なので、そもそも先入観を持たずに済みます。
けれど時には担当者から、「噂によると地元の大物らしいですよ」とか、「気難しいって聞きました」とか、先入観よりも恐怖感を植え付けるような情報が入ります。でも、それらは周辺の人たちの先入観であって、僕のじゃない。であれば、余計なことを考えず会ったほうがいい。そもそも会わなければ何も始まらないし。
そんな感じで先入観を扱っているわけですが、再び会う方の場合には、素振りか言葉のチョイスか、要するに何かしらの記憶によって苦手意識が芽生えるケースがあります。これはなかなか消せない。時間が経っているから大丈夫だろうと高をくくってみても、やっぱり残っている。何でしょうね。そこには単なる相性を超えた、自分には受け入れ難い齟齬が断層ののように立ちはだかっているのかもしれない。
問題は、苦手意識がある人に限って不都合が生じてしまいがちということ。苦手になった理由を調べて、そこに触れないよう注意しているにもかかわらず、今度もまた普段は起きないトラブルが発生する。不思議ですよね。
自分にも原因があるのは間違いない。それを承知で言えば、これだけ先入観を持たないよう努めている僕を苦しめるということは、相手にも相応の問題があるはず。そんなふうに割り切らないとやれません。そうそう、割り切っちゃおう。そして、相手に苦手意識を悟られる前にトラブルを解消して先に進もう。でないと他の仕事に余計な先入観が混入しかねない。とまぁ、様々な連鎖とその切断を繰り返しながら、たぶん誰もが今日を生きているんでしょうね。

今日は真夏っぽくないポクポクした雲が浮かんでたな。
