イチローさんの好きレベル

21日火曜日の話ですが、イチローさんが高校野球女子選抜チームと行った試合のテレビ中継をフルで観ました。今年で3回目で、僕は前の2試合もチェックしています。言うまでもなくイチローさんを見たいのが理由ですが、それ以上に、レジェンドと呼ばれる人が何をしたいのか最後まで見届けたいという、勝手な使命感に背中を押されてしまうのです。
まず、実にイチローさんらしいのは、あまり知られていない高校女子野球選手と対戦するというアイデアです。この取り組みを続けていくことで女子野球に光を当て、毎年行われる試合の出場を目標にする女子野球選手が現れることを願い、つまるところ野球の発展に貢献したいのだろうと思います。
そのために当人が自らに課したのは、投手として先発完投。そして打者としてフル出場。しかし、引退後に現役時代と変わらぬトレーニングを続けても、それはなかなかに無謀な挑戦のようで、今年もまた試合中に怪我をしてしまいました。でも、最後まで投げ抜いた。真剣な表情を崩さず。
一方で皆10代の女子選手は、何かにつけ笑顔がこぼれます。三振してもそう。それはおそらく「いつでも笑顔でプレー」を標榜する現代的スローガンに則った姿勢だと思うのでずが、イチローさんが本気でプレーする様子とは対照的でした。そうした世代間のギャップを目の当たりにすると、イチローさんが道化のように見えたりします。
でもきっと、そんなズレさえ気にしないのがイチローさんなのでしょう。野球とは人生を賭けて本気で取り組むもの。だから自分の名声を単なるエンタメで利用せず、50歳になっても自らプレーすることを望んでいるのではないか。
うろ覚えですが、引退会見でイチローさんは、プロ選手時代に野球が楽しいと感じたことは一度もないと語りました。それもまたストイックな彼らしい発言でしたが、その会見では「ならば野球は好きですか?」という質問がされなかったので、そこはどうなんだろうと思い続けていたんですね。
そうしたら、件の試合の翌日に行われたJK選手たちとの質疑応答で、こんなことを言ったそうです。「今も野球を続けられるのは、野球が好きだから」
やっぱりそうなんだ、などと簡単に安心してはいけないですね。この言葉から新たに生まれた疑問は、イチローさんの好きレベルです。常人には計り知れない度合いであれ、透けて見えるくらいまではと、改めて追いかけてみたくなりました。

撮らずにいられなかった雲たち@ウチのベランダ。

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