4月1日と言えばエイプリルフール……。ふむ、といったん溜息をついておきます。
四月馬鹿という訳語がありますが、そもそもエイプリルフールはこの日に騙される者を指すらしく、英語的にはApril fool Dayが正しいそうな。でも、四月馬鹿日と訳すのも間抜けですね。
Foolと言えば、ザ・ビートルズの『The Fool On The Hill』。これまた直訳すると「丘の上の馬鹿」になりそうですが、曲をつくったポールにすると、地動説を唱えたばかりに世間から疎まれたガリレオや、本人が師と仰いだインドの哲学者を指しているとかいないとか。
いやまぁ、いずれにしてもエイプリルフールは、その起源からしてよくわかっていないらしいんですね。なのに世界中で広まったのは、嘘ほど楽しいものはないという古今東西あらゆる人間の性に起因しているからかもしれません。どうなんだろう。
しかし最近は、「4月1日と言えばエイプリルフールだね」と言った途端に年寄り扱いされかねないでしょう。それくらい四月馬鹿は流行らなくなった。その理由を考えてみると、小気味のいい爽快な嘘が聞けなくなったというよりは、すぐにばれる嘘すら許容できなくなった時代の狭量さに問題がある気がします。テクノロジーの進化によって、フェイクが限りなくリアルに見えてしまうのもよくない。そんな本当っぽい嘘が瞬く間に広がってしまう速さもそう。
まぁだから、エイプリルフールに合わせて発表されたおもしろい広告を楽しめた時代が懐かしくなるわけです。年寄りとしてね。そんな昔のクリエイティブにも目くじらを立てた人はいたはず。けれど全体的には、そんなことで怒るほうが馬鹿だよと笑い飛ばしていたと思うんです。懐が深かったというか、それこそ愉快な馬鹿になれる度量があったというか。
過去を懐かしがったところで何も変わりませんが、先週末からの馬鹿陽気を受け、今日から始まる4月は阿呆なほど寛大な人間になれるよう頑張ってみます。嘘くさいですね。オレも無理だと思っています。

JR燕三条駅の構内で綱引き大会って、嘘っぽいでしょ?
