ゴールデンウィークも後半戦、とするのが正しいのでしょうか。いずれにせよ本日は、実に朗らかな『みどりの日』と呼ばれる祝日ですが、今日の日付で起きた出来事をさかのぼっていくと、朗らかとは真逆の史実にたどり着くみたいです。
フランスで『ミシェル・ノストラダムス師の予言集』が刊行されたのが、今から470年前の1555年5月4日。出た、ノストラダムス! この名前、青春時代にはアイドルよりも濃く刻まれた方が少なくないと思います。僕もその世代です。
ノストラダムス氏は、医者で詩人で料理研究家。しかし件の著書は占星術師としての力量を示す形で、タイトル通り予言に満ちており、なおかつ四行詩による極めて難解な内容だったそうです。なので、それが著者の意図だったかは不明ながら、ある意味ではどうにでも解釈できたわけです。ただし、予言と言われれば、人はどうしたって気になる。
そんな興味を不安のエッセンスで煽ったのが、1973年に日本で刊行された『ノストラダムスの大予言』。サブタイトルの『迫りくる1999年7の月人類滅亡の日』が、世間の注目を集めました。
とんでもないブームになりました。本は発売3カ月で100万部も売れ、テレビが特番を組み、映画までつくられた。今になってよく考えてみれば、あまりによくできた大流行のつくり方だったんですよね。メディアが中心となって方々から焚きつけ、そこら中がノストラダムス商法に乗っかった。そんな騒ぎを、当時のまともな大人は鼻で笑っていたかもしれません。
しかし感受性豊かな10代はそうじゃなかった。7月ではなく7の月という記述に呪いの気配を感じたし、約20年後という中途半端な猶予も恐怖を募らせました。だから本当に、オレたち大人になれないかもと思わされたのです。
ですが、ノストラダムス氏が指摘した7の月は存在しなかったのか、1999年7月に人類は滅亡せず。何事も起きなくてよかった、とか安堵しちゃったんですよね。その反面、信じた者が予言の責任を負わされたように思えて、何か釈然としませんでした。
予言の類は、今もあちこちで噴出しています。ビビりの僕にすれば、依然としてかなり迷惑な話です。

そろそろこの子たちの季節。
