「スウェーデンの教育が紙に回帰」というのは、例によってぬるっと現れたネットニュースの見出しです。こういう文言を目にすると、古い世代は「だろ?」とか、口元を歪めたいやらしい笑みを浮かべたりするんじゃないでしょうか。まぁ僕も、そんな感じで目を留めたのだけど。
自分の前では数日前に出現した記事ですが、ニュース自体の発信は2年ほど前。ならば現在はどうなんだろうと探ってみたら、新しい話はあまり入っていないようです。個人の評論などを読んでみると、この件が注目されたのは、これまたネットあるある的な見出しのひとり歩きに原因があったらしいんですね。やはり何にせよ、二次以上の情報の扱いには注意が必要ってことなのでしょう。
政権交代した新政府が、子供一人一台のタブレット学習を改める法案を出したのは、どうやら事実。その理由が、スクリーンタイムの増加に伴った学力低下の懸念というのは、間違いじゃないが、それだけでもないらしい。「教育が紙に回帰」は、教科書をアナログの本に戻すということだけど、デジタルを完全に撤廃するわけでもないそうな。
ただし、様々な調査結果から長文の理解は紙の読書のほうが優位なので、本を読む機会を増やそうとしていること。ならびに脆弱になった各学校の図書館を、蔵書が豊かな環境へと改善するというのは、おおむね良いことじゃないかと思ったりします。
そしてまた、見出しがひとり歩きしたのは、日本の文部科学省が2019年頃から推進し始めた、「児童・生徒一人一台に学習用端末」を始めとする『GIGAスクール構想』が影響したとも伝えられています。デジタル後進国がようやく重い腰を上げたのに、IT先進国のスウェーデンが逆行するような施策を取ったとなれば、そりゃ慌てるだろうと。僕にすれば、今の子供たち全員にタブレットが行き渡っていることのほうが驚きですけれど。
いずれにしても、大人は子供に公平な教育機会を与えるのが使命ですよね。その観点に立てば、デジタルとアナログを対立構図に持ち込むのは時代錯誤も甚だしい。今もって読書は印刷物オンリーの僕にしても、新刊情報などはネットで探ったりするし。
それはそれとして、最近は本も価格高騰していませんか。読書好きの子供たちにまっさらの本が公平に行き渡るか、ちょっと心配になったりします。紙の教科書だって、お安くないんでしょ?

本日の注目はクレーンの下。外周の幕がはがされ始めました。完成が近いのかな。
