今使いたいものがあるはずの場所にないときに探し物は始まりますが、始まると同時にうんざりもします。やめるタイミングはいつなのかと。それについて、だいぶ懐かしいマーフィーの法則の中には次のような言葉があるそうです。
失くしたものを見つけるには、新しいものを買えばいい。
そんなこと言われなくたってわかってる! しかし、そうだよなあという皮肉めいた経験則がマーフィーの真骨頂なので、法則に向かって怒るのはお門違いでしょう。ですが新しいものを買えばいいというのは、探し物に(うんざりするほどの)時間をかけてこそ至る判断です。なおかつ失いかけている探し物と同じものが新たに買えないと思えば、さらに探し物は続く。その探索行動の原動力になるのは、「ここでなくなるはずがない」という信念です。そんなもの持たなきゃ、すぐにでも諦めるのだけど。
もうひとつ、こんな言葉もあるみたいです。
探し物は、最後に探した場所でみつかる。
そりゃ発見できれば探し物が終わるのは当然。けれどこの法則には、置いた場所を忘れた自分の間抜けさをあざ笑っているような苛立ちを覚えますね。さておき、すべては探し物中の自問自答で、誰のせいにもできない分だけどんよりした気分が募っていくわけです。
今回は本でした。ギターのコードブック。いわゆる和音の押さえ方だけがずらっと載っている、ギターに縁のない方にはまるで無用な実用書です。ギターに触れる時間が多いときは常に机の上に置いているのに、という信念が探し物を複雑にしました。結果的に本棚の、類似書付近ではない予想外の、けれど空きのあるスペースで発見。そうして探し物は最後に探した場所で終わりましたが、その間の約30分で僕は新たな法則を見つけました。
探し物の最中には、捨てるべき不要なものを探り当ててしまう。
机や本棚の脇や裏には、古い資料や二度と読むことのなさそうな本が押し込んだままになっているもんですね。いやまったく、見つけたくもなかったものを探り当ててしまった以上どうすべきかと、新たな問題にぶち当たってしまいました。長い連休の課題にするか? それもうんざりするよなあ。

こんなもの見せられてもお困りでしょうが、この類の実用書はすぐに絶版になりやすく、何しろ究極なので、どうしても探すのをやめられなかったことだけお伝えしておきたくて……。
