1日過ぎてしまいましたが、文化の日に関してもう一ネタ。
ハリウッドで度々リメイクされたり、日本では「シン」まで制作された『ゴジラ』の記念すべき第1作目の公開が1954年の11月3日でした。文化の日が生まれてから4年。GHQによる統制が解けて2年で怪獣映画をその日にぶっこんで来るなんて、これほど文化的な挑戦はなかった!
なおかつ物語の設定も意欲的でした。『ゴジラ』というのは、海の奥深くでひっそり生き延びていた古代生物が度重なる水爆実験で変異したモンスターなんですよね。それが居場所を失う形で東京に上陸し、街を散々破壊する。言うまでもなく、当時でわずか9年前の広島と長崎を襲った原子爆弾、というか戦争の悲惨さが記憶にしっかり焼き付いている中でそんなストーリーを世に出したというのも、今では想像できないほどの勇気が必要だったのではないでしょうか。
その1954年3月には、アメリカ軍によるビキニ環礁の水爆実験で日本の第五福竜丸など漁船数百隻が被曝する事件が起きました。おそらく映画製作中の“奇しくも”でしょうが、そういう新たな戦争の恐怖も『ゴジラ』は想起させたわけです。その観点に立てば、『ゴジラ』は反戦映画と言っていいのかもしれません。そしてまた人間の大罪のメタファに大怪獣を抜擢したのは、その後の日本文化に大きな影響を与えたと思うのです。
そのあたりからも、やはり文化の日は11月3日じゃなきゃダメだぞと、祝日の意味を尊ぶべきだぞと繰り返しお伝えしたくて『ゴジラ』を引き合いに出しました。しつこくてごめんなさい。

かと思えば道端では真っ赤な実が南の楽園みたいに激しく生ってる。秋は意外に忙しない。
