誓いを思い出す日

やはり一昨年も昨年もこの件に触れていました。題して、3月3日の奇跡。
厳しくなるのを覚悟の上で踏み出した人生のターニングポイント。それから3カ月後の桃の節句の日。お世話になっている社長を囲んだ男3人の会食の席で、その社長から思いがけぬ仕事のオファーをいただけた件を、僕は奇跡と信じ続けています。
常識では起こり得ないような不思議な出来事。または神様の存在を認めたくなる思いがけない力の働き。これが奇跡の意味。仕事に関することなので、神様をめぐるスピリチュアルな要素は省きたいと思います。何しろ雛祭りに男3人の集まりってのがすでに幻想的じゃないから。
ただし、常識では起こり得ない仕事内容という点では、まさに不思議という他にありません。その社長の定期的な社内SNS用原稿を聞き書きする仕事なんて聞いたことがなかったし、外部依頼されている同業者もいまだに知りません。
その場の思い付きでした。トップとして社内のコミュニケーションを充実させたい思いはあっても、原稿を書く時間がとれなかったらしいんですね。そのジレンマを抱えている最中、何度かインタビューした僕と酒を飲みながら、「あんたがいた!」みたいな、まさに膝を打つようなひらめきを覚えたのだそうです。
思い付きはすぐに実行されました。週2回、社用車による通勤ルート上に設定された、某駅近くの国道沿いの集合場所でクルマに乗り込み、会社までの約30分間で話を聞き、自宅に戻って本日分の原稿を提出。そんなルーティンが数年続いたある日、前日に「明日は話があります」と連絡してきた社長が徒歩で集合場所に現れたときの、何だか清々しい笑顔は忘れられません。
様々な事情によって、同業他社に移る決意をしたと話してくれました。駅近のコーヒーショップで。少し前からそれとなく気配は感じており、ついにこんな日が来たんだと感慨に耽りつつ、さてこれからどうしようと思っていたら、こう言われたのです「新しい会社には、この仕事を続ける条件を飲んでもらいました」
そうして約8カ月のブランクを経て再開。社長が新天地で巻き返しを図る様子や、一方では人生初の転職による戸惑いや愚痴を聞く仕事は、今も続いています。気がつけば、あの会食から10年。何というか、この世には一瞬で終わらない奇跡があることを実感し続けています。奇跡に応じ続けられる人でいたい。今日はそんな誓いを思い出す日です。

階段でひな祭り@両国駅。

 

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