日付をもとにするなら、この日以外はあり得ないと納得できる記念日があります。そんなわけで今日11月9日は、『119番の日』。何かイベントがあるのかな。消防車や救急車のパレードとか。そんなことしている暇はないか。
消防に連絡する番号が119になったのは1927年(昭和二年)10月1日。実はその前年の1926年(大正十五年)1月20日に、112でスタートしたらしいんですね。1・1・2が選ばれたのは、当時のダイヤル式電話ならかけやすいだろうと想定したから。1・1・1にしなかったのは、同じ番号だと子供がいたずらでかける恐れを考慮したのだとか。
ところが、たった3つでもこの番号にかけるときは誰もが慌てるのか、間違い電話が圧倒的に多かった。それじゃ緊急要件を満たせないってことで、1年も経たずに1・1・9へ改定……。
頭の中でダイヤル式電話を思い起こしてみました。1から0までの数字が円形の文字盤に反時計回りで刻まれていて、番号をかけるときには、文字盤より一回り小さい透明プレートに開けられている1から0を示す穴に指を差し込み、ストッパーの金具まで時計回りに回すと、任意の番号が確認されるんでしたよね。見てわかるシンプルな構造を文字で説明すると、正解から遠ざかる気がするな。
いずれにしてもダイヤル式は、今では信じられないくらいのどかでした。ジ~コジ~コって回す音を言葉にできるくらいの遅さだったので、好きな女の子の家にかけるときは、そのもたつきに気持ちが萎えたりもしました。だから電話をかける行為には、相応の勇気、少し大げさに言えば覚悟が必要で、119や110はその最たるものだったはず。
しかし現在は、便利屋さんを呼ぶくらいの気軽さ、というより常識外れが横行していると聞きます。電話というツールが身近になり、なおかつ操作が簡単になったこととの因果関係は否定できそうにありません。文明の発展を揶揄したところでどうなるものでもないけれど。
僕は消防関連で働く人々をリスペクトしています。なので『119番の日』には、電話をかけることはしないけれど、今日もお疲れ様ですと心の言葉をお伝えしたい。記念日だって休めないんですもんね。

ひとまず、無題でお願いします。
