甚だしい当て字ながら、今でも使われている様子に関心が及ぶ言葉があります。今日のそれは、美人局。「つつもたせ」なんて、どの漢字の音にも訓にもないのに、そう読ませるってのは、さすがにどうかと。
一般的に、目をつけた男性を女性が誘惑し、コトに及んだところで女性の仲間、およそ男性が現れ、コトの責任を取らせる代わりに金品などを強要する、おおむね男女が組んだ恐喝または詐欺行為を美人局と呼びます。最近では匿名を騙るSNSでの手口も増えているので、美人局の拡大が危惧されているらしい。
同様の手口で人を貶める美人局は、中国の古い文献に記載されているそうです。この場合の「局」の意味は、罠。
対して日本での美人局は、筒持たせから来ているとか。この筒は、丁半博打で振るサイコロを入れるもので、その筒に細工をした行為の呼び名が「つつもたせ」。そんないかさまを下心のある男性に仕掛けることと、古い中国の話がどこかで結びついた結果、一種の隠語的に美人局となったようです。
とは言え、要するに恐喝や詐欺なので、今日的な言葉に置き換えたらどうかと思うわけです。が、変な耳触りの言葉で犯行を分類することで、格別の注意を払うよう促す意図があるなら、それもそれかなと。誰の意図か、よくわかりませんが。
美人局でもっとも恐ろしいのは、犯行自体が時間を要する計画性を帯びていることです。最初に声をかける女性にしても、すぐにばれないための訓練が必要かもしれません。そんなことしたって捕まるに違いないと思うのだけど、美人局に限らず計画的な犯行に手を出す者が絶えないということは、ばれない自信があるからなのでしょうか。そしてまた、今も捕まらないままの輩が相当数いるんじゃないかと。
それにしても、犯行の発覚を恐れる連中って、どんな気持ちで日々を過ごしているのでしょうか。見逃される期間が長くなると、罪を犯している意識が薄れるのだろうか。
さておき、僕らは何に気をつけるべきか。何にせよ、下心以外にないな。

間近だと、警告を超えた威嚇になるな。
