4年に一度

始まりは紀元前9世紀の古代ギリシャ。当初は、太陰暦で重要な周期とされていた8年に一度、全能の神ゼウスを崇める競技祭として開催。しかし8年は長かったのか、やがて8の約数の4年周期に。また、戦争が絶えなかった地域で、定期的な停戦期間を設けるため、4年に一度になったという説もあり。1896年から続く近代オリンピックの開催年は、そうした伝説的な故事に倣ったそうな。
そんなわけで、日本時間で本日の早朝に行われた閉会式を持って、ミラノ・コルティナ2026冬季オリンピックは終わりを迎えました。日本で盛り上がったのは、やっぱりフィギュアスケート界隈でしょうか。個人的には、若い世代が活躍したスノーボード方面がおもしろかったです。骨の2~3本くらい折れる覚悟で大技に挑むらしいじゃないですか。治癒力が低下した大人にすれば、どんな勇気なんだと恐ろしくなります。
例によって大会前に注目されたのは、メダル獲得の期待が高い競技と選手。そして、競技後に多くの話題が伝えられるのは、メダルを獲得した選手。それゆえ、たとえば『りくりゅうペア』などは、二人の出会いから今回の金メダル獲得までの経緯が紹介されることで、彼らの演技や関係性がひときわ美しく見えてくるわけです。
そんなストーリーに涙腺を刺激されながら、ふと思いました。この4年間の二人のこと、何も知らなかったのに泣くなんて、無神経にも程があるんじゃないかと。あるいは、同じフィギュアの女子シングルで銅メダルを獲った選手の4年前は13歳で、おそらく一般には知られていない存在だったはず。にもかかわらず日本代表になれば、いきなり勝手に期待する。
また一方では、おそらく今日を境に、冬季オリンピックの盛り上がりは一気にしぼんでいくでしょう。それがもたらすのは記憶のリセット。だからこそ次大会が始まれば、今大会の様子などすっかり忘れ、阿呆のように世紀の祭典を楽しめるのかもしれない。
それに必要な歳月が4年であることを、もしかしたら古代ギリシャ人は知っていたんじゃないだろうか。そんなことも思ったりしました。
だから? という話です。ただ、4年ってけっこう長いなあと。中学生は高校生になっちゃうしね。僕の4年後は67歳。いろいろ忘れやすくなって、すぐに阿呆になれそうだとしても、あまり先を見通したくない気分になります。

夕焼けの眩しさがきつくなったなあと思って。

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