2月はなぜ28日までしかないのか? あるいは、なぜ4年に一度だけ29日になるのか? まずは後者について。
1年は365日。1日24時間をかけると8760時間になる計算ですが、実際の1年は8765.812時間を要するらしいのです。その365×24から余る5.812時間、つまり約6時間を放っておくと、暦の上の月や日と季節の巡りにズレが生じてしまう。そこで、毎年余る約6時間を消化するため、4年に一度1日増やして366日とする閏年を設けたわけです。
それが2月になったのは、古代ローマの暦で2月が1年最後の月だったから。2が最後なんて意味不明だけど、いったん数字を忘れてください。英語で2月を意味するFebruaryは、古代ローマ暦で12番目の月を表すラテン語のFebruariusが語源。1年の最後に罪を清める期間に充てられたらしいんですね。なおかつ1年最後で28日までの月だから、4年に一度1日増やす帳尻合わせに適していたという。
けれど僕らは、そんな小難しいことを考えて今月末を迎えませんよね。「いつもの月より日数が少ないから気忙しい」とか、「月給を日割り計算すると、ちょっとお得」とか、そのくらいの気分で2月を終えていく人が大半だと思います。
ところが、2月29日生まれの人はどうでしょう。カレンダーに自分の誕生日が存在しないのです。その気持ち、他の365日に生まれた人には決して理解できないんじゃないでしょうか。もちろん僕にもわかりません。ただ、暦を司る人に「今年からお前の誕生日は4年に1回にする」と言われたら、めちゃくちゃ反発するに違いない。「他の人のように歳を取らなくていいじゃん」とか「若くいられるぞ」とか褒めそやされても、絶対にうれしくない。
そう思うと誕生日は、個々のアイデンティティの源なんですよね。それが3年連続でないなんて、気の毒でしかありません。しかも免許制度では、2月29日生まれは2月28日生まれとする『みなし誕生日』扱いになる。みなしって、そんな言い方ないよな。
日本では約8400人。いかに少なかろうと、それだけの人が2月29日生まれだそうな。僕の身近にも一人います。数日前にささやかな贈り物をしました。今年であれば今日がお祝いの日なのだろうけど、それも何かなあと思って先行したのは、古代ローマに倣った罪の清めであるような、ないような。

松と思しき、軒先の盆栽。ちょっと興味があります。
