そんなんじゃないだろう

口を噛む。そう書いてみて真っ先に浮かんだのが、川上弘美さんが芥川賞を受賞した小説『蛇を踏む』でした。韻を寄せただけですね。すみません。正確に記せば、口の中を噛む。特に左側の頬の内側。よくやるのです。やり始めると続く。理由を知るため、ひとまず検索してみるあたり、僕も現代人に属するみたいです。
ストレス。疲労。歯並びや噛み合わせの異常。肥満。加齢による頬のたるみ。左右どちらか一方で噛む食事習慣……。ぱっと見でどれにも該当するような回答だな。GoogleのAIはいつもこんな感じで、検索以前よりモヤモヤした気分が増してしまいました。
けれど、以前であれば真っ先に除外していたストレスに関して、思い当たる節がなくもなかった。というのは、折に触れ夢の話をしますが、この1カ月の間で確実に二度、そう呼ぶしかない悪夢を見ました。
ある晩は、その扉を開けるなと、ドラマみたいに人の名前を叫んだりしたんですよね。その自分の大声で目が覚めました。
そしてまた先日は、人がいるはずの高層階の部屋に誰もおらず、まさかと思って窓を開けたらという、これまた衝撃的なシーンに遭遇。こんなの見ちゃいけないという夢を展開した自分に怒って起きました。
そこまで感情を揺さぶられるとなれば、何か特別な原因があるんじゃいかと不安になります。実を言えば、今年に入ってから思い悩む事柄が無きにしも非ず。そのストレスが悪夢を招き、口の中を噛む理由になっているのかもしれない。
どうなんだろう。よくわからないけれど、そんなんじゃないだろうと疑うのは、二次以降の情報があふれまくるネット世界には、一次情報を持つ僕を納得させる真の答えはないという確信があるからです。
ただし、検索の仕組が知らなくていい情報へと伸びるよう設計されていたとしたら、たとえばストレスのように、一つの単語で果てしなくハマりますよね。不安遺伝子保有率が約80パーセントの日本人なら確実に。
だからさ、検索結果の末尾にでも、「ただの間抜けなので口の中を噛む」と記してくれたら、そうだったのかと笑えるのに。AIは生真面目キャラを演じすぎだな。
仮に精神面の負担が潜んでいたとしても、それを救ってくれる要素が間もなく訪れる予定なので、月替わりの勢いで気分を上げていきます。大丈夫。咀嚼に注意しているので。

梅にメジロ。ほぼシルエットだけど、見えるかな。

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