先週の木曜日あたり、「今週末は音楽の祭典!」といった触れ込みで、仲間内の音楽発表会的イベントがあるとお伝えしました。有体に言えば無事に終了したのですが、僕は久しぶりに人への感謝を強く感じることができました。ゆえに決して無事などではなく、うれしい有事になったことをご報告させていただきます。
このイベントに関して、表立って口にしなかった要点が二つありました。一つは、自分が主催者だと名乗らなかったこと。責任回避が理由ではありません。あくまで、参加者の溜まり場が楽しい会を開催すると示したかったら。ただ、場所の手配や、演者の募集。当日の基本的段取りを決めたのが自分だったので、皆の間では「アイツの会」みたいな認識が広まっていたようです。結果的に「知らないのはお前だけ」みたいな感じになったのだけど、主催者を気取って協力を仰ぐのは何か違うなあと思ったのです。
もう一つは、僕がこの会を行おうとしたきっかけです。昨年の2月、思いがけず買ってしまった我が人生2本目の憧れのギター。そいつを皆にお披露目したかったんですね。なおかつこのギターは還暦の記念でもあったので、今回の会を約1年がかりの祝祭の締めにしようと考えたのです。
そんな個人的な事情を懐に忍ばせていたにもかかわらず、一定規模のイベントになってみると、手を挙げてくれた参加者はそれぞれの責任を果すべく、様々な努力やアイデアを持ち寄ってくれます。たとえ小さな発表会であれ、目的や期待は個々で発生するものだろうし、各々が個別の経験値を有する大人だから、そうなるのは自明の理かもしれません。けれど、そうなることに気づけなかったというか、そこまで頭が回らなかった僕は、場面ごとで触れた皆の行動にしみじみと、心根の奥まで深々と感銘を受けたのです。そしてまた、最初から最後まで優しい気持ちで見守ってくれたお客さんにも、全員の手を握りしめて感謝を伝えたくなりました。
何か嘘っぽいでしょ。偽善者みたいじゃないかと自分でもツッコミたくなるのだけど、この思いに関しては一切の曇りがありません。自分への祝いという目論見の情けなさすら吹き飛ぶほどに、それは素晴らしい体験になりました。感謝しかないって信じ難いサプライズも、どうやらこの世にはあるみたいです。

僕のギターたちも素晴らしかった。
