初動

いずれにせよ大谷翔平選手の結婚報告に関する展開は、極めて優れた初動対応のお手本だと思います。
野球と添い遂げるとさえ思われた彼がいきなり結婚を伝えたのは、それでなくても注目を集める新チームへの移籍を果たし、ユニフォームを着て活動を始めた直後。本戦が始まる前だったのは、「ここで発表するからシーズン中は邪魔しないで」という強力なメッセージが込められていたのは明らかでしょう。
すると周囲は、相手の特定に走ります。確定を叫んだ情報はすぐに出回りました。それをYouTubeで見た僕も下世話な一人です。そんな世間の反応を予測していたのか、今季開幕戦が行われる韓国へ飛び立つアメリカの空港で撮った妻との写真を公開。なおかつ韓国の空港では、待ち受ける大勢の報道陣やファンの前に妻と並んで登場。ってもう、無駄にざわつく世間を抑え込む先手の打ち方が鮮やかすぎました。こんな流れを見せられたら、これ以上詮索する気は起きなくなるでしょう。よく練り込んだシナリオがあったようにも思います。
そうしておめでたいことであれば、最善の初動を計画的に遂行しやすくなるかもしれません。しかし、決しておめでたくない不祥事や失敗の類に直面したときは、初動を間違ってしまうことが少なくないはずです。
特に、降って湧いたような突発的な事象においては、説明する側にしても事態の全容をつかむのに時間がかかります。けれど、それによって迷惑を被る側は、最適な初動を準備する余裕すら許さず、「それでもとにかく何か話せ」と迫るでしょう。その場で説明責任者が自分も被害者のように語ったりすれば、信頼回復に多くの時間を要する結果を招きかねません。
でも、何であれネガティブな状況に遭遇すれば、誰だって慌てますよね。そんなつもりがなくても、あまりの驚きで嘘をつぶやいてしまうことだってある。では、どうすれば慌てず焦らず最良の初動を行えるか? おそらく、ネガティブな事象や事態に慣れておくしかないのでしょう。
なんてことを考えたのは、僕自身が初動を間違えた件があったからです。こんなケースに慣れるなんてしんど過ぎるし、二度と失敗はしたくないけれど、あるかもしれない次に向けた経験として生かす他にないのだろうと、神妙に受け入れることにしました。

二階建てグリーン車に憧れて撮ったのか、その辺の記憶が曖昧@東京駅。

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