逃げ切れると思い込んでいた感染症に追いつかれてしまったのは、なかなかのショックであります。しかし、こうならなければ実感できないこともあるので、タダでは転ばずにいようと思います。
完全防護服なので表情はうかがえなかったもの、声は優しかった医師が告げた「ここに来て、また増えているんですよね」という言葉が気になって、直近の新型コロナ感染者数を調べてみました。
4月26日に発表された、僕が住む東京都の“ぱっと見”の数字は2.77人。ちなみに全国平均は3.64人。「そんなに少ないの?」と思ってよくよく確認したら、定点把握による数値という説明がありました。
定点把握とは、「1週間に確認された、特定の1医療機関あたりの感染者数の平均値」。特定医療機関は全国で約5000カ所。東京都は約400カ所。2023年5月8日に新型コロナが5類に移行されたのに伴い、それまでの全数把握から切り替えられたそうです。この段になって、そういうニュースがあったことをようやく思い出しました。
感染傾向を判断する指標になるらしい定点把握ですが、実数がわかりづらいので、勝手に計算してみました。4月26日発表の2.77人に、都内の特定医療機関数400カ所を掛けてみると、1108人。同じ方式による全国数は、全国平均3.64人×特定医療機関5000カ所=1万8200人となります。
以上の数字を、2023年5月8日発表の全数把握の感染者数とくらべてみます。東京都は1331人。全国は9310人。なるほど、人間が決まり事を変えても、ウィルスの感染力はさほど変わっていないんですね。これじゃ医師も完全防護服を脱ぐことはできないでしょう。
「それでも、かつてほど重症化し難くなりましたから」
これも優しい声の医師の言葉です。その響きをなぞるように、幸いにして発熱以外の症状はほとんどなく、すでに安定的に平熱に戻っているので、ほどなく全快するはずです。ただ、5日まで外出を控えるよう釘を刺されたのは、現在の自分が歩く感染源になるから。このゴールデンウィークの楽しい予定を断念された方も少なくないと思います。今の僕なら、とてもリアルにその胸中をお察しできます。

外出できないので、いつかの風景を@お茶の水橋。
