時事ですけれど、ジャーリーガーのダルビッシュ有投手が現地時間19日の試合で日米通算200勝を達成。試合後のインタビューが秀逸でした。
「NHKさんがこの生中継、大谷君のやつをやめてまでやってくれているので、何とか決めたい気持ちがあった」
そうなんです。NHKのBSは、大谷翔平選手が所属するロサンゼルス・ドジャーズのゲームを中心に放送するんですね。しかしその日は、ダルビッシュ投手が偉業を達成する可能性がある試合を選びました。しかも出場予定だった前日のゲームが雨で中止になり、翌日にスライド登板となっても、ダルビッシュ投手への注目は外さなかった。
それを本人も知っていたのでしょう。だからNHKのインタビュアに向かって礼を口にした。なおかつ、わりと真顔で小さな皮肉も滲ませられるのが彼の素敵なところです。
「チームメイトは自分の200勝を知らないと思うが、何よりチームが勝てたのがよかった」
これもそうなのでしょう。彼の勝利数の内訳は、日本のプロ野球で93。アメリカのメジャーリーグで107。だからアメリカ人にすれば、メジャーでの戦績以外は興味がなく、日米通算を騒ぎ立てるのは日本のメディアだけなんだろうと思います。
ただ、少なくとも彼に続こうとする日本の選手たちにとって、ダルビッシュ有はまたひと際大きく輝く存在になったんじゃないでしょうか。
野球好きの語り草になっている昨年のWBC。メジャーリーガーでは真っ先に日本代表に合流し、彼が若手を引っ張った件はあらゆる場所で伝えられました。そのときのダルビッシュ投手は、有能な指導者というより、何でも相談に乗る兄貴的立場を通したようです。
彼も今年37歳なので、自分が知り得ることは何でも教えたい気持ちがあると思うんですね。この前お話を聞いた55歳の業界ベテランも、そろそろ自分の経験を若い世代に伝える仕事をしたくなったと言いました。僕が感銘を受けたのは、継承作業を仕事で果たそうとする姿勢です。口でとやかく言うだけでは、つい最近書いた老害になっちゃうんですよね。
現役であれば、直接的なアドバイスよりも結果のほうが若者に響く。それを体現し続けているのがダルビッシュ投手のカッコいいところ。それがよくわかったので、ここのところの年齢/世代ボヤキモードから、そろそろ抜け出せるはずです。

更地になってしばらく放置されていた工事現場に新たな動き。
