今日はカリフラワーを

気が付いたらブロッコリーを食べていました。ダイエットに効果的とか、そういう流行情報に踊らされたくはないのだけど、それでも体にいい食材というイメージをいつの間にか植え付けられた結果、僕のブロッコリー消費率が上がっていったのだと思います。
その一方、気付いたら食べなくなっていたのがカリフラワー。どちらも花蕾(からい)と呼ばれるらしい部分を食する野菜なんですよね。しかし、僕が子供の頃はブロッコリーを知らず、お弁当の片隅に差し込まれていたのは常にカリフラワーでした。その逆転劇がずっと気になっていたのです。
調べてみると、やはりいずれもアブラナ科アブラナ属。ただし、ブロッコリーの栽培中に突然変異で現れたのがカリフラワー。ゆえにどちらが先かと言えば、歴史的にはブロッコリーありきだったわけです。
いわば兄弟みたいな二つの野菜が日本に入ってきたのは、ともに明治初期。なのに国内市場でブロッコリーが先行したのは、ある資料によると、明治になって一気に流れ込んだ西洋文化の中でサラダの物珍しさが注目され、サラダを食する際には白い野菜が好まれたからだとか。そこにも時代の影響があったようです。
同じ資料は、野菜卸売数量の推移も教えてくれました。1975年のカリフラワーは7万6000トン。対するブロッコリーは品目区分すらなかったらしい。であれば、当時中学1年生の僕の口にブロッコリーが入るはずはありません。
それが10年後の1985年になると、カリフラワー7万5000トンに対し、ブロッコリーが5万5000トンと猛追。その5年後の1990年には、カリフラワーは4万9000トンに下がり、ブロッコリーが2倍近い9万3000トンという大逆転劇を果たします。
その間に起きのが、健康ブームに伴った「緑黄色野菜は体にいい」という刷り込み。実際にブロッコリーは緑黄色野菜に分類され、カリフラワーはお役所が決めた語感がよろしくない「その他の野菜」に該当するそうです。白いブロッコリーは緑黄色という新語に押し出されてしまったのでしょう。
なおかつ、緑黄色野菜の台頭に合わせたマヨネーズメーカーが、ブロッコリーにマヨネーズをかける広告展開を実施したのも、ブロッコリー優位に働いた結果という情報もあります。
検索してもらえれば、それぞれに優れた栄養価を秘めており、野菜としての優劣など存在しない事実が判明するはずです。だからこそ、ムードや雰囲気の怖さを思い知りました。よく知りもしない流行に乗ってしまった反省を込めて、今日はカリフラワーを買ってみます。懐かしいだけの味わいじゃなければ、続けて食べる気になると思います。

まだ小さくて青いけれど、香りからしてイチジクでしょ。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA