初鳴きは海の日

ふと、今年はまだセミの声を聞いていないと思ったんです。机に座って目の前の北側の窓をぼうっと眺めながめているときに。
すると、突然ジージージリジリミーンという、アブラゼミらしき声が響いてきたのです。いや本当なんですってば。
そんな偶然に自分で驚いて、件の窓から外を見降ろしてみても、どこで泣いているかわかるはずはありません。けれど決して遠くない。なので一度は東側のベランダに出てみたのだけど音が遠くなったので、逆サイドの西側に備わるドアから廊下に出てみたら、壁伝いで鳴いているんじゃないかと思うほど、その声は近くで響いていました。これは写真が撮れるかもと、スケベ根性を出して部屋にスマホを取りにいったりするのは、ダメなんですね。廊下に戻ったときには鳴き止んでいました。
言い伝えられたセミの寿命は7年7日。現在では3年から5年という研究報告があるようですが、いずれにしても成虫の期間は1週間程度。なので、いまだ短命生物の代表格を保っているのは間違いないところでしょう。
とは言え短命と決めつけるのは人間の勝手です。また、3年であれ7年であれ、幼虫として日の当たらない地中で過ごす生態に同情を寄せるのも傲慢。果てしなく暑い時期の地上に出現中、雄雌互いに相手を見つけて交尾し種の保存を行うためには、長い準備期間を要するのが彼らの生き方だろうから。
そんなタフな生涯を選んだセミが、緑が少ない住宅街でも鳴いてくれると、なんだかとてもうれしくなります。それも人間ならではの一方的な感傷にすぎないけれど。
様々な事情に鑑み、気象庁が生物季節観測の見直しを実施したのが2021年の1月。それまで開花や初鳴きの対象としていた植物34種目/動物23種目を、植物の6種目9現象に絞りました。アブラゼミもその時点で対象外。
しかし方々検索してみたら、各地の初鳴き記録をブログで著している方がけっこういらっしゃいました。そんな皆さんの参考になればと報告させていただきます。僕の町の2024年アブラゼミ初鳴きは、海の日の午後3時頃でした。幻聴でなければ、という但し書き付きですが。

異常な湿気の中でもサッカー少年は走り回れるんだね。憧れるわ。

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