クルマの運転中、すまないなあと思ってしまうのが、横断歩道で足早になる人と遭遇する場面です。ごく普通に歩いてもらってかまわない。なのに、こちらがクルマを止めて待っているのを見ると、サササッとなる人が多いんですよね。若者ならいざ知らず、いかにも高齢者だと、白線の段差につまずかないかと心配になったりします。なのでクルマの中から、ゆっくりでいいですよと手でサインを送るのだけど、それすら見ることなくサササッ。
正義を語りたいわけではないのですが、道路上には守るべき順番があって、言うまでもなく生身を晒す状態を最優先で保護しなければなりません。理屈はごくシンプルです。クルマと人間がぶつかれば、圧倒的に後者のダメージが大きいから。この文脈に添えば、クルマの運転手が横断歩道で停止するのは、謙虚さや優しさといった感情からではなく、物理的な法則に従う自動的な行為なのだと、僕はそんなふうに考えたりします。
にべもない発言かもしれません。でも、感情を優先させると、「せっかく譲っているのに、なんでチンタラ歩いてんだ?」みたいな苛立ちが沸きませんか。それで歩行者を急くように横断歩道へクルマを進めるのも、煽り運転と言われかねない。あるいは、そうしてクルマに申し訳ないからと、横断歩行者は早歩きするようになってしまったのかもしれない。
いやまぁ、日本人らしい奥ゆかしさの表れなのでしょうが、同じ作法はクルマを運転する側も心掛けるべきだと、だから権利の主張と良識の範囲で、歩行者の皆さんは慌てず横断歩道を渡ってほしいと思います。
話は転じますが、久しぶりに朝の通勤時間帯の電車に乗ったら、あまりの無法ぶりに息苦しくなりました。僕の背後にいたのはたぶん背の低い女性で、吊革に手が届かないのは仕方ないにせよ、他者とのゼロ距離で揺れに任せて体をぶつけてくるんですね。なおかつスマホから目を放したくないのか、曲げたままの肘や肩を僕の背中に刺し込んでくる。その痛みよりも、これで痴漢と叫ばれる怖さに怯えました。交通という公共の場において、謙虚という道徳または美徳は過去のものになってしまったのでしょうか。それにしても、ラッシュはエネルギーを消耗しますね。

絶品スンドゥブ。テイクアウトに時間がかかったのは、気温が下がったせいでしょうか。
